Recollection 2023
今年の1年は本当に速かった。
転勤して、やっと少し住むところが近くになって会えると思って自分だけ楽しみにしていた元恋人に振られて、毎週末落ち込んでいたらコロナに罹った。病は気からって本当なんだなと再確認した。
でも、コロナがキツすぎて失恋なんてどうでも良くなった。でも、コロナがキツいから失恋を忘れたのは全てではなく殆どは当時マッチングアプリで連絡を取り合っていた今の恋人と会う約束がとんとん拍子で進んでいたからだと思う。当時は気が晴れるまで毎日が長く感じたけれど、実質落ち込んだのは2ヶ月弱。恋心はこんなにも早く消えていくものなのかと自分が少し怖くなった。
仕事環境も変わり、やっと今の仕事で自分が進むべき道のりが明らかになってきた1年だった。やっと自分の専門が見つかりそうで覚えることが多くて辛くても嬉しい日々だった。
今年は派手な買い物はしてないけれど、ずっとシャッターが故障していたPENTAX MXをようやく修理に出し、代替機としてずっと欲しかったPENTAX SPを購入した。
これを機にセコニックの露出計も買い、フィルム高騰化の荒波が押し寄せる近頃で時代錯誤にもフィルム写真趣味を拡充することに決めた。
film: Kodak Proimage 100
film: Kodak Proimage 100
film: Kodak Proimage 100
露出計のおかげで露出調整はバッチリ。
film: Kodak Proimage 100
PENTAX MXも修理から帰ってきてフィルム一眼レフ2台体制となった。
film: Kodak GOLD 200
似島港
film: Kodak GOLD 200
似島港
film: Kodak GOLD 200
film: Kodak GOLD 200
大崎上島 白水港
鞆の浦の街並み
尾道 千光寺
今年も桜を見ることができた。平日に満開になってしまい、次の休みまで待ってくれるかと冷や冷やしたものだが、なんとか持ち堪えてくれた。
大阪南港 名門大洋フェリー
プチフェリー旅もした。
部埼灯台
PENTAX K-5IIsも久しぶりに稼働。
この機種もカスタムイメージおよびカメラ内現像が搭載されているが、この頃からPENTAXのカメラ内現像は洗練されていたようだ。
パソコン現像に依存することなく、ここまで表現の幅が広がるのはPENTAXしかない。
呉市宮原の街並みと景色
市営基町高層アパート
せっかく広島に住んでいるので広島の名建築も少し触れておこうということで基町高層アパートを見に行った。
周辺に商店街も整備してその上に人工地盤も構築し、そこにアパートを建てるという画期的な再開発。現在の商業複合マンションに通じる思想が感じられる。
基町高層アパートとともに整備された商店街
被爆とその後の枕崎台風による水害で住む場所がなく河川敷を中心にバラックに溢れていた広島市街地。
バラックを一掃し、未来の広島都心部に見合った人口収容量を確保するために大開発されたこのアパート群は間違いなく広島の復興を象徴するもの。これがなければ水都広島の美しい河川敷公園はなかったと思う。
似島フェリー
ずっと宇品から見えていて気になっていた似島も訪れた。ここも戦前は陸軍病院があり、被爆後は戦災者を受け入れた歴史もあり、軍都広島に馴染み深い島。
CI: Gold
新しいカスタムイメージ「Gold」を試す。これは完全にKodakを意識している…
GRでモノクロの良さに気づき、フィルムも少しやってみた。
film: FUJIFILM ACROSS 100II
film: FUJIFILM ACROSS 100II
GRIIIに搭載されたネガフィルム調が心地よくてすっかり気に入ってしまった。でも、私のGRIIIはセンサーにゴミが目立つようになってしまったので慌てて年末に整備に出した。
年内になんとか間に合ったGRを持って撮り歩いた。
クリアな描写がたまらない。最近、28mmの使い方のコツがようやく分かってきた気がする。
今年も年末は大阪の公営渡船に乗り、この1年を締める。水都大阪は橋が多く整備されているけれど、地元の人たちの痒いところに手が届くのがこの渡船の存在。大阪の生活と共にある渡船の風景が長く残っていくことを願うばかり。
本年もお世話になりました。写真欲がほぼ無くなった時期もありましたが、それでもSNSでフォローさせてもらっている皆さんが撮る写真を日々の楽しみに過ごすことができました。来年はもっと良い写真を見て、そして撮れますように。
皆様良いお年を。
film records #13
少し前にPENTAX SPを購入した。
PENTAX MXのシャッターが壊れて修理に出したのでその代替機として買った。今思えば再整備したものだったのか非常に状態が良いもので広島市内の中古カメラ店で1万円ほどだったと思う。
ストラップはULYSSESで買ったレザーストラップ クラシコを付けた。PENTAX K-3 MarkIIIにつけるために買ったレザーストラップ70%グランデを買って以降、同メーカーのストラップを気に入ってしまった。
今回はKodak Pro Imape 100を装填して撮り散らかし。
カメラ本体の露出計も生きているみたいで良かった。
PENTAX MXの露出計はLED式でSPは針式だが、LED式は偶に逆光でわからない時があるので針式のが個人的には好き。
色がはっきりと出るPro Imageは自分がカメラ内現像で出す写真と好みが似ている気がする。
鮮明に撮れてかつ比較的供給量と価格が落ち着いているので、常用フィルムとして良いかも。
フィルムカメラのデジタルとは違ったテンポ感の撮影体験は貴重だ。後から自分の思う様に編集できるカメラ内現像機能を持ったデジタル機も良いが、フィルムカメラは撮影自体に没頭できる。
ふと見ると金属外装が露出したPENTAX SPが目に写り、眼福となる。なんて可愛いカメラなんだ…夕陽に照らされるAOCO(Asahi Optical Co.)マークが愛おしい。
film records #12
PENTAX MX / XR RIKENON 50mm F2
シャッター不良で修理に出していたPENTAX MXが戻ってきました。調子確認がてら比較的廉価なKodak GOLD 200を入れて撮ってきました。
廉価といっても¥2000くらいするフィルムで今やフィルム写真はランニングコストが高くかかる道楽となっています。私がフィルムを始めた頃でも¥2000あればリバーサルフィルムを買えた気がしており、この数年のフィルムの高騰ぶりには驚くばかりです。
広島 宇品港
島を歩きたくなり、フェリーに乗って渡る。
日が照っても風は冷たく、歩き回るには快適な季節。
似島港
船着場につき、歩行開始。
街並みを見物したあとに海岸線歩行を開始。
海岸線歩行は気持ち良すぎる福祉。
GOLDを名乗っているだけあり、色温度が高く、あたたかい画づくり。
旧陸軍未消毒桟橋跡
この島は戦前に陸軍の検疫施設があり、当時の桟橋が残っている。広島は大陸への出兵の拠点となったこともあり、本土へ帰ってくる多くの兵士がここを通過したのだろうか。
哀愁漂う夕暮の海岸線を歩き、感傷に浸る。
やはり、散歩はよい。
夕陽に照らされた船が黄金に輝く。
フィルムの価格は高騰し、種類も減る一方であるが、Kodakはフィルムを作り続けてくれるらしい。ランニングコストが馬鹿にならないフィルムは日頃から浸れない趣味ではあるけれど、やはりデジタルとは違ったフィルム機の撮影テンポは良き気分転換となり、フルマニュアル機を使っていると良き頭の体操となるのでこれからも続けていきたい。
PENTAX MXの種類は普段からお世話になっている広島市内のカメラ屋のおすすめもあって新潟の宮越写真機修理店さんにお願いしました。メールで丁寧にやり取りしてくれて、かつ良心的な値段で修理してくれるので安心感があります。
この時代に1976年に発売されたカメラを直してくれるなんて有り難い限りです。ありがとうございました。
My best shots 2023.1〜2023.10 / HD PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited
今回はPENTAX Limited 3姉妹の一角のFA43Limitedで撮った写真をまとめます。
ずっとその外観に惚れて欲しいと思ってようやく手に入れたレンズ。あまりにもカメラに似合いすぎています。
Custom Image: KYUSHU
Custom Image: KYUSHU
線が細い描写でK-3 MarkIIIのような現代機でもまだまだ使えますね。ネオ・オールドレンズとでも呼べるでしょうか。APS-Cなのでこの焦点距離だと中望遠レンズとして運用できますね。
Custom Image: KYUSHU
これだけコンパクトで発色良く写るとなると、もうこれで十分です。
Custom Image: KYUSHU
Custom Image: SATOBI
Custom Image: SATOBI
Custom Image: SATOBI
Custom Image: KYUSHU
HDコーティング化されて逆光にも強くなった(はず)。私自身、smcとHDの違いがあまりわかりません…。
Custom Image: KYUSHU
手近の花を撮るならベストな画角な感じもします。ボケ感に少しクセがあって好みが分かれそうですが、AFが効いてかつオールドレンズの風味があるレンズとしては非常に貴重かと思います。
Custom Image: SATOBI
Custom Image: SATOBI
Custom Image: SATOBI
Digital Filter: Toy Camera
カスタムイメージ「SATOBI」とデジタルフィルター「トイカメラ」の組み合わせでネガフィルム調の色合いに。ネオ・オールドレンズにはぴったりの組み合わせです。
↑SATOBI×トイカメラの組み合わせについてはこちら
フィルター径がDA40Limitedと同じなので、そのフジツボフードをつけることができ、より端正な外観に。
写りもよし、所有欲も満たすこの外観。PENTAX機を持つ者なら一度は手にして欲しいレンズです。
Sakura 2023
気がつけば、また桜の季節がやってきました。
去年の函館から1年が経ったかと思うと早いようなそうでもないような…
3月をぼーっと過ごしていたら梅の季節は過ぎ去ってしまい、桜こそは観ようと奮起した次第。
散りかけの梅の花
せっかく仕事も比較的に落ち着いているということで、尾道までプチ遠征。
弁当を広げてお花見というしばらく見れなかった風景が復活していました。
千光寺公園の眼下から見ゆ桜と尾道の景色、相変わらずズルいほど全てが揃いすぎています。
次の日は音戸へ。
好きな音戸と桜の共演を見られて今年の桜は満足。
もう足下には既に散り始めた花びらがあり、この週末が最後だなと2023の桜に別れを告げました。
今春はフィルムを使えなかったけれども、また来年桜が観られたら…
iPhoneで撮ってフィルム風にレタッチ
Setouchi Snaps #7
竹原駅からフェリーに乗り、大崎上島へと向かう。
往復700円程度と最近の燃料事情を考えると良心的な値段だと思う。
みかん農園の中にある上組隧道を訪れる。手彫りで彫られており、寄付金を納めた村民の名前が石板に掘られトンネルの壁に埋められている。
木江の街を歩く。この情緒ある街並みは木江天満遊郭跡らしく、風待ち港で栄えた木江に来た船乗りで栄えたらしい。戦後には売春防止法により廃業し、衰退。その後は造船業が興った。
木江は木造の高層建築が多くあり、5階建のものも見られた。木造民家で5階建は全国でもここだけなのだとか。
今回の目的の一つである中ノ鼻灯台。
通行量が増加した瀬戸内海航路のバイパス航路として整備された。円形の囲障の中に立つ灯台の佇まいが愛らしい。
大崎上島名物、徳盛食堂の中華そば。
素朴な味で美味しい。これまで食べた中華そばで一番美味しいかもしれない。
またフェリーに乗り、島を去る。
竹原港に帰還。大崎上島はこのフェリーのみで本土と繋がっているため、重機を乗せたトレーラーや大型バスも乗っている。
竹原駅まで黄昏を歩く。
竹原のランドマーク的な存在の煙突が見える。
跨線橋から見える煙突を見ると何かホッとする。
Recollection 2022
今年も1年お疲れ様でした。
あまり写真に身が入らない日々が続きましたが、撮りたかったものは一通り撮りに行くことができたと思います。
特にテーマはないのですが、私なりに思い出に残った写真をつらつら並べていこうと思います。
オートハーフの手軽さ。写りに緻密さはないですが、フィルムのふわっとした色合いはしっかりと味わえます。
PENTAX K-3 MarkIIIとHD FA 31mm F1.8 Limitedの組み合わせ。発色の良さに満足した1枚。
気になった灯台もいくつか訪れることができました。
砂埼灯台
白神岬灯台
尻屋崎灯台
尻屋崎灯台
大間崎灯台
鮫角灯台
今年は後半は息切れ気味だったので来年は最後までしっかりと走り抜けたいと思います。そのため必要なのは、すっかり落ちてしまった体力の回復ですかね。
大変な時代ですが、皆様、良いお年を。